核酸(DNA、RNA)の抽出、精製に用いる。
トリス飽和フェノールはDNA抽出に、水飽和フェノールはRNA抽出に使う。
最終濃度
Saturated Phenol 500 ml
8-quinolinol(hydroxyquinoline) 0.1 %
調整方法
トリス飽和フェノール(DNA抽出用、中性)
Phenol 500 gram
0.5M Tris-HCl (pH8.0) 800 ml
8-quinolinol 0.5 gram
水飽和フェノール(RNA抽出用、酸性)
Phenol 500 gram
H2O 400 ml
8-quinolinol 0.5 gram
(1)-20度で保存してあるPhenolを室温に戻し、その後65度の水浴槽で溶かす。
(2)スターラーバーをPhenolの入った瓶に入れる。
(3)キリノール(quinolinol)と、トリスまたは水を400ml入れ、15分以上スターラーで混ぜる。
(4)その後静置し、溶液が2層に分かれたら、上層をピペットで取り除く。
(5)水飽和フェノールはこれで完成。
(6)トリス飽和フェノールは、さらにもう一度400mlトリスを加えて混ぜる。
(7)静置後、再び上層を取り除く。
飽和フェノールは、ガラス瓶で調整し、4度で遮光保存する。
備考
フェノール層(下層)が空気に触れないよう、上層は少し残す。
使用の際は、下層のフェノールのみを使う。
キリノールは抗酸化作用がある。
注意事項
フェノールは大変危険なので、かならず手袋を着用して使用する。
万が一皮膚に付着した場合は、ただちに石けんと大量の水で洗い流す。
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